ブラジル・ワールドカップ アジア3次予選 北朝鮮 フォト・レポート 
2011.11.15 
朝鮮民主主義人民共和国 平壌

ブラジル・ワールドカップ予選・アウェーの3戦目。とうとう北朝鮮観戦ツアーが実施されました。
試合が近づくにつれマスコミの取材攻勢が加熱し関係各省庁(国土交通省、観光庁、税関などなど)のチェックが厳しくなり対応に追われる毎日でしたが、結果無事に終了。参加者が一番大変だったのは入国時の北朝鮮税関の対応(突然カメラとビデオ類の持込が禁止された)と帰国した日本の空港の税関の対応(お土産など多数が没収された)だと思います。 両国の機関にいじめられるとは思わなかったですから。そんなわけでスタッフがカメラを持ち込めなかったため、このレポートで使用している写真(2枚目以降)は北朝鮮側が撮影したビデオから静止画におこしたものです。
(ちなみに北朝鮮側が撮影したビデオ映像はDVDに編集され1枚¥8,000で販売されました)

北京空港にて高麗航空(JS222便)に乗り込みます。この時点で約1時間ディレイしていました。そしてツアーの行程中写真が撮れたのはここまででした。(このときは知る由もありませんが・・) 平壌空港に到着してから入国〜税関を抜けるまで2時間半。ホントは一度ホテルに寄ってから夕食の予定でしたが、あまりに遅くなったので直接レストランに向かい夕食をとりました。 2日目の朝。羊角島国際ホテル1Fの朝食会場。パンは昔給食ででていたコッペパン。品揃え的には厳しいものがありました。テーブルはやはり中国的な円卓。韓国とは違います。
4日間の北朝鮮滞在中はこのバスを2台使用します。(74名が2台に分乗)車体には 北朝鮮唯一の旅行会社「朝鮮国際旅行社(KOREA INTERNATIONAL TRAVEL CO.)」と書かれています。 朝の平壌市内。日本に比べると車の台数が圧倒的に少ない感じです。これから40分ほどかけて郊外の万景台に向います。 万景台の金日成生家です。カメラが無いので、まるで修学旅行のように1号車と2号車でまとまって集合写真を撮りました。集合写真は後に全て1枚¥500で販売されました。
ここも万景台です。後ろの絵は金日成が親の不幸を手紙で知って、真冬に4,000里?の距離を歩いて実家に向うというシチュエーションだったと思います。 平壌地下鉄の乗車体験・・・他の国では絶対観光コースには入りません・・・千里馬(チョンリマ)線「復興駅」のエスカレータでホームまで100m下ります。 地下鉄の車内はこんな感じです。若干古くて暗いですが平壌市民も乗ってます。
「復興駅」から一駅だけ乗って「栄光駅」で下車しました。ホームの天井にはシャンデリアがあります。 主体(チュチェ)思想塔の展望台から大洞江(デドンガン)をはさんで金日成広場を望む。この展望台に登るエレベータはひとり¥1,000(往復)でした。 「朝鮮労働党創建記念塔」です。鎌(農民)とハンマー(労働者)とペン(学者)の象徴だそうです。
さて、この日の昼食は「平壌冷麺」。そば粉でできていて、からしを入れて食べます。噛み切るのが難しいのです。 コースには入ってなかったのですが「万 祖国解放戦争勝利記念塔」にやってきました。偶然??にも新婚カップルが通りかかり一緒に記念写真を撮りました。(何故か新婚さんがいっぱいいた) キックオフ時間が近づいてきました。最後の観光地「金日成広場」です。よくテレビに映る軍事パレードや集会が行われる場所です。

キックオフ(16:00)の約30分前に金日成スタジアムに入場しました。日本人席は150人がギュウ詰めです。立ち上がると座らされ座ると見えない。 北朝鮮で君が代が流れるのは異例中の異例!。国歌が流れている間、観客はノイズで聞こえなくしているようでした。(このあたりは中国に似ています) 下見の時に見た「羊角島スタジアム」の試合とは全く違います。おそらくマスゲームのプロたちがスタンドを埋め尽くしているのでしょう。この試合は完全な政治イベントに化けていました。

スタンドの観客ですが、多分この人たちも動員されたのでしょう。スタジアムの外には入れない北朝鮮人がたくさんいました。どっちがホントのサポーターなのでしょう? 後半5分にパク・ナムチョルに決められ1-0に。当然のことながらスタジアムは大歓声でした。しかし、4日前の試合に負けて北朝鮮がノーチャンスであることなど観客は知らない感じがしました。 結局試合は1-0で終了するのですが、もし日本が勝っていたら、スタジアムから出られなかったのではなどと心配する方も多かったです。まあ実際はそんなこともなかったと想像しますが・・・。
勝利に湧く観客。試合終了後、日本人を先にスタジアムから出したので、ツアーは即バスで夕食会場に向いました。夕食はビビンバだったのですが映像がありません。 食事の後、希望者を募って平壌の遊園地を訪れました。意外と新しいアトラクションが揃っていて日本人は優先的に乗せてくれました。(入場料10ユーロ+1回2〜3ユーロ)停電もありました。 3日目は平壌からバスで2時間かけて韓国との停戦ラインの街・「板門店」にやってきました。ここは「停戦協定調停式場」です。
さて、いよいよ軍事境界線にやってきました。韓国側からとは雰囲気も違います。境界線は青い建物の真ん中を左右(東西)に貫いています。 軍事停戦委員会本会議場の建物に入りました。テーブルの真ん中の線(境界線)で南北が分かれています。 板門店の後は開城(ケソン)を訪れました。昼食は宮廷料理なのですがオプション(一皿¥3,000)の北朝鮮風「参鶏湯(サムゲタン)」がバカウマでした。
(頭がついているのでビックリ)
これが飯床器の宮廷料理です。数種類の食器がきれいに並んでいます。でも中身は豪華というわけではありませんでしたよ。 開城の後、再び2時間かけて平壌に戻り中学校を訪れました。学生さんたちがミニ・コンサートを開催してくれました。お礼に日本から持ってきた文房具のお土産をプレゼントしました。 ミニ・コンサートの最後はお客さん達と一緒に踊ります。照れくさいですが全員参加。(画像は加工していますがステージ以外に照明が無いので実際はほとんど真っ暗の中で踊りました)