EURO2012 ポーランド&ウクライナ 現地視察レポート 
2012.04.02-04.09  ウクライナ/ドネツク、ハリコフ、リヴィウ、キエフ

EURO2012・欧州選手権の2ヶ月前に開催国ウクライナを視察してきました。本来のスケジュールだと3月上旬には視察を終えるはずでしたが、その時期のウクライナは最高気温でも氷点下30度 だったためとても視察できる状況ではくやむなく4月にずれ込んだ次第です。2005年にキエフで日本代表が親善試合を行った頃よりは格段に発展した印象がありました。

Kyiv(キエフ)乗継ぎ
キエフ・ポリスビリ国際空港(Fターミナル)に到着。入国審査には英語表記もあります。また日本人は査証(ビザ)も入国カードも不要です。(少し前のガイドブックには入国カード必要とある) 到着ロビーの両替所では日本円からグリブナ(UAH)への両替も可能ですが、米ドルかユーロからのほうがお得でした。また、ウクライナ国内のSIMカードが75UAHという破格で売っていました。 ターミナルFからドネツクへの国内線が発着するターミナルBまでスーツケースを持って屋外を徒歩で100m程移動します。同じ航空会社の乗継でも荷物はピックアップが必要でした。
Donetsk(ドネツク)
ドネツク空港に到着。タラップを降りて徒歩でターミナルビルまで歩くきます。ターンテーブルは無いので預けた荷物はトラックでビルの入口に運ばれてきます。もちろん自分でピックアップします。 110万人都市ドネツクですがメトロはありません。トラムとトロリーバス、そしてタクシーが主な交通手段です。バスとトラムは1.5UAH(約20円)でした。 トラムとトロリーバスは中で車掌さん(ビブスのようなものを着ている)から切符を買います。けっこう乗り降りが激しいのにちゃんと集金に回ってきます。

ドンバス・アレナ(5万人収容)は街中にあります。中心部ほホテルからは歩ける距離でした。(トラムの駅、バス停あり)平日の昼間にもかかわらず人がたくさんいました。 スタジアムにあるシャフタール・ドネツクのファン・ショップにはすでにEUROグッズが売ってました。 ファン・カフェで出されるローカルビール=CAPMAT はなんと7UAH(約80円)。ここは特に安かったのですが他の店でも15UAH位が相場でした。
ドネツクの街は両側を川で挟まれた形。中心部は小高い丘になっていて高低差があります。春になりかけの時期なので粉塵がまっていましたが6月はきっときれいな緑になっているでしょう。 街の中には、スタジアムやファンゾーン(ファンフェスタ会場)を示す看板があちこちにできていました。イングランド・サポーターを迎える準備は万全? ドネツク駅。駅の中は工事中ということもあるのか、カフェうやレストランはありませんでした。駅のすぐ横がバザール会場でした。
Donetsk(ドネツク)から Kharkiv(ハリコフ)へ
ドネツク発13:44の列車でハリコフまで移動します。ドネツクとハリコフは300kmほどの距離なのですが列車で6時間かかります。 バリアフリーはありません。列車に乗り込むときは1mくらいの段差を狭い階段で上がります。男性でもスーツケースを上げるのにひと苦労します。 車内に入ると少し狭い感じ。この列車のトイレは流すとそのまま線路に落ちるタイプでした。
座席は4人席と聞いてたのでコンパートメントだと思っていたら寝台でした。よく考えてみればこの列車の終点はモスクワなので寝台でもおかしくはないです。 同じ部屋に予約してる方は女性(30〜40代でたぶんロシア人)でした。予約は男女関係無いようです。現地の方は慣れてるらしく平気でした。 定刻の19:54には無事ハリコフに到着しました。もう真っ暗でした。
Kharkiv(ハリコフ)

ハリコフにはメトロ(地下鉄)がありました。切符は券売機で買いますが、切符ではなくジェトンというコインが出てきます。運賃は1回2.00UAH(約30円)でした。 地下鉄の改札です。ジェトンを上の口に入れると横の赤い線(ランプ)が緑になって通れます。ジェトンは入るときに取られてしまうので出るときの改札は何もせずに通ります。 地下鉄の駅は広いがかなり古くでロシア的な雰囲気があります。メタリスト・スタジアムに向います。
地下鉄(赤線)の「Sportyvna」駅の出口はメタリスト・ハリコフがたくさんデザインされていました。地下鉄の駅はもうひとつの緑線「Metrobudivnykiv Imeni H.I. Vashchenka」駅でもOKです。 メタリスト・スタジアム(3万5千人収容)も街中にあります。ちょうどこの日はヨーロッパリーグの準々決勝・第2戦「メタリスト・ハリコフ対スポルティング・リスボン」が行われる日でした。 スタジアムに隣接しているメタリスト・ハリコフのファンカフェにも入ってみました。ここで出されたローカルビールは15UAHでした。
ハリコフのトラムの料金も1.5UAHで、やはり車掌さんから切符を買うシステムでしたが、ユニフォームらしきものを着ていないので一般の人と見分けがつかないのでちょっと困ります。 ハリコフの人口は145万人でキエフに次ぐウクライナ第2の都市なのですが中心部もさほど大きくない感じです。 ハリコフの空港は新しく、きれいで機能的でした。他の空港も本番までに改装されるのでしょうか?
Lviv(リヴィウ)
ハリコフ発18:00発のウクライナ国際航空(PS)でキエフ経由でリヴィウに到着しました。国内線の乗継でもキエフで荷物は一度ピックアップする必要がありました。(写真はキエフ空港にて) リヴィウ空港に22:15着。離島の空港並みに小さく、ターンテーブルはありません。どこで荷物を受け取るのかな?と思いながら待っていると壁のドアが開いて荷物が出てきました。 リヴィウの人口は73万人。ポーランドに近くドネツクやハリコフのようなロシア的な感じとは異なりヨーロッパ的な雰囲気の街です。観光都市でもあります。
リヴィウだけはロシア語ではなくウクライナ語。話している感じが違います。リノック広場は観光客でいっぱい。きれいな衣装を着たウクライナ美人が何か売りに来ます。 アリーナ・リヴィウ(3万人収容)は市街から車で20分の郊外にあります。取材した4月上旬の段階ではトラムやバスによるアクセスは不明です。 スタジアム周辺は工事中。来るにはタクシーを使うしかない状態でした。ホテルではキング・クロスというショッピングセンターのバス停を案内されましたが4kmくらい離れていました。
スヴァボーディ通りに出されていたEUROのサイン。おしゃれな演出です。 リヴィウにもトラムがありましたが車掌さんは乗っておらず、どこで切符を買うのかわかりませんでした。トラムの駅にあるキオスクで買うのだそうです。 到着時と出発時のチェックインは離島のような古くて小さな空港ビル?でしたが、隣に立派な空港ができていました。EURO本番に間に合うでしょうか?
Kyiv(キエフ)
キエフ到着も夜でしたがさすがに首都だけあり街がライトアップされています。独立広場に建つウクライナ独立記念碑の夜景です。 キエフの地下鉄に乗ってスタジアムに向います。乗り方はハリコフと同じで、券売機でジェトンを買って改札機に入れると通れます。料金は1回2.00UAH。 独立広場から2つ目の「オリンピスキ」駅で降ります。少し前のガイドブックには古い駅名で出ているので注意する必要ありです。駅の外側の表示はウクライナ語だけでした。
EURO2012決勝の舞台、オリンピスキ・スタジアムは6万人収容。建て替え前は10万人以上入れていたそうです。 ディナモ・キエフのファンショップとミュージアムがスタジアムに作られていましたが、EUROの後はアルセナルと共同使用になるのでしょうか?? このスタジアムはサッカー専用ではなくトラックがついていました。座席の色合いがきれいです。
独立広場のEURO2012公式試合球のモニュメントです。 ソフィア大聖堂やアンドレイ教会は観光客でいっぱい。 お土産屋さんが並んでるはずのアンドレイ坂は下水工事?で通行止めでした。本番ではきれいに仕上がっているでしょう。

ウクライナ料理(1)
有名なボルシチ。ロシア料理のように思われていますがウクライナが元祖です。コクがあってとてもおいしい!
ウクライナ料理(2)
サーロは豚の脂身の塩漬け。食べてみるとチャーシューの薄切りのような感じでビールのつまみには最適。
ウクライナでは日本食(特にスシ)が大人気。もちろんウクライナ風のスシなのでそのつもりで。(左上)村神、(右上)マフィア・・日伊二本立店、(右下)盆賞、(右下)盆賞の舟盛

キエフで一番深いメトロの駅「アルセナル」は深さ100m。エスカレータを2本乗り継いでホームまで約4分かかります。 メトロの路線図(英語版)は駅の構内には見かけず車内にあります。韓国の地下鉄と同じで駅に番号が付いていて百の桁が路線番号になっています。 メトロの駅の表示。これに慣れる必要ありです。進行方向は右。現在いる駅が黄色「OLIMPIISKA」。隣の駅で緑の線に乗り換え可能ですが駅の名前が違うので注意が必要です。