第10回 国民生活体育協議会長杯
日韓親善フットサル2007

−大会レポート−

【大会意義】
 去る、平成19年12月1日(土)・2日(日)にかけて、韓国は龍仁市(ヨンイン市)にある、龍仁大学体育館、及び龍仁市体育館にて「第10回国民生活体育協議会長杯・日韓親善フットサル大会2007」が開催されました。この大会は日韓のスポーツを通じた交流と友好の場を創るとともに、両国のフットサルの振興と強化を目的とし、合わせて市民レベルの親善をはかることを目的として毎年開催されています。今年で10回目を迎えることができました。これもひとえに現地国民体育生活フットサル聯合会の協力があってこそのものです。
【参加チーム】
 今回日本からの参加チームは、全部で3チーム。まず1チーム目は、昨年第9回大会にも参加してチームで今年はリベンジに燃えていた「public voice」。今年の関東地区大会では安定した戦いを披露し、第10回日韓親善フットサル大会出場権争奪杯(関東地区大会)を制しました。
2チーム目は、同じく第10回日韓親善フットサル大会出場権争奪杯(九州地区大会)で優勝した「Team Medical Dragon」。地区大会では、予選から決勝までを失点1という強固なディフェンスを武器に他チームを圧倒しました。その力を韓国でも見せつけられるかが鍵です。
3チーム目は、フットサルチャンピオンシップを制し、韓国行きを決めた「TSS」。こちらは気の合う仲間で結成されたチームで、チームの数名は他のチームにも所属している実力のあるチーム。予選では、得失点差での決着となりましたが、攻撃力の強さがものを言い韓国行きの最後の切符を手にしました。
 韓国チームは、今大会実力ぞろいの5チームが参加しました。まず、地元龍仁(ヨンイン)市を代表し、昨年第9回大会準優勝チームの「京畿・龍仁(ギョギ・ヨンイン)」。2チーム目は大学生No.1と呼び声高い「又石大学(ウーセック大学)」。チーム力が非常に良いチームです。3チーム目は「京畿・平澤(ギョギ・ピョンテック)」。一昨年第8回大会に参加したチームで、体の大きい選手を上手く使うチームです。4チーム目は初出場の「ソウル江東(ガンドング)」。非常に明るいチームで、1度勢いに乗ると強さを発揮するチームです。最後の1チームは個々の能力が非常に高く、1対1では積極的に仕掛けてくる「光州(ガンジュ)」の5チームです。


Public Voice


TSS


Team Medical Dragon


参加者全員で記念撮影

【グループリーグ】
 大会形式は、4チームずつ2組のグループリーグ戦を行い、その結果をもとに、各グループ上位2チームが上位トーナメントへ、各グループ下位2チームが下位トーナメンtのをそれぞれ進出し、大会全順位を決定するとうもので争われました。試合時間は予選リーグが10分ランニングタイム、各トーナメントが12分ランニングタイム、そのうち最後の2分間がプレイングタイムという変則的な形式で行われました。

 グループAは「public voice」、「京畿・龍仁」、「Team Medical Dragon」、「光州」の4チーム。大会初日の開幕カードは「public voice」vs「京畿・龍仁」。開始直後は硬さが目立ったものの、徐々にペースを作り、先制点を挙げると、その後は終始落ち着いたゲーム運びを見せた「public voice」が3−0で完勝。2試合目・3試合目も自分たちのペースを乱すことなく終始安定したゲーム運びを見せ、5−1・5−2と予選3戦全勝の1位で上位トーナメントに駒を進めました。「Team Medical Dragon」の緒戦は「光州」との対戦でした。なかなか自分たちのペースがつかめず、得点するも同点にされるといった苦しい展開となりました。後半追加点を与えてしまい、1−5で敗戦スタート。後の2試合も波に乗ることができず、3敗で予選を終了しました。今回5人で参加したこのチームは、さらにケガ人を抱えての大会となりなかなか実力を発揮できませんでした。グループAは、「京畿・龍仁」が2勝で2位、「光州」が1勝を上げ3位になりました。

 グループBは「ソウル江東」、「TSS」、「京畿・平澤」、「又石大学」の4チーム。「TSS」は、第3試合に登場しました。相手は「ソウル江東」。前半開始早々に先制点を挙げるものの、その後は相手の速攻からの得点などにより、前半を1−4で折り返しました。後半になっても流れを引き戻すことができずに、1−5で敗戦しました。2試合目も善戦しながらあと1点が遠く、「又石大学」に1−2で敗戦しました。第3戦の「京畿・平澤」戦。先制を許すものの、徐々にペースを掴み見事逆転で勝利を収めm初勝利を挙げました。勝点を3に伸ばしたものの、「又石大学」が2勝1分で1位。2位が2勝で「ソウル江東」、3位が1勝で「TSS」。4位に「京畿・平澤」という順位になりました。予選グループの結果をもとに翌日の対戦が決定。上位トーナメント進出は日本からは「public voice」が唯一進出を果たしました。


大会会場に掲げられた大会バナー

日本チームを歓迎するバナー

開会式風景

試合前の円陣

激しいボールの奪い合い

1対1で仕掛ける

白熱のPK戦に突入

素早い反応を見せる

チャンスを物にできるか!?

夕食は参加者全員でプルコギへ

各チーム親交を深めた

食べて飲んで大騒ぎでした


試合前に行われた記念撮影@


試合前に行われた記念撮影A

【下位トーナメント】
 大会最終日はまず下位トーナメントから始まりました。韓国同士、日本同士の対戦の結果、7位決定戦に進んだ「Team Medical Dragon」。相手は「光州」との対戦となりました。試合は点の取り合いになりましたが、3−5で「光州」が勝利し、「TeamMedical Dragon」は8位で大会を終了しました。代表の高原選手は「必ず来年リベンジにやってきます。今回は足(ケガ)のこともあり満足いくプレーができなかった。来年は万全の状態で臨みたい。」と話してくれました。
 そして5位決定戦に登場した「TSS」は、「京畿・平澤」と対戦しました。昨日予選リーグで勝っているチームだけに負けられないという気持ちが全面に出ていた「TSS」。5−2と終始ゲームを支配して、最終戦を勝利で終わり第5位に輝きました。代表の手塚選手も「来年もう1度やってきたい。そのためにまずは予選で勝ちます。」と来年に向けて既に気持ちを切り替えていました。
【準決勝】
 準決勝に進んだ「public voice」。相手は「ソウル江東」。開始早々から相手ゴールを攻め立てて開始4分間で3−0と相手を圧倒しました。そこから1点を返されるしまいますが、後半に入ると、お互いなかなか得点を奪えない時間が続きました。互いに1点ずつを加え4−2で勝利を挙げた「public voice」が決勝戦に駒を進めました。
 もう1つの準決勝第2試合は韓国チーム同士の試合。共に実力のあるチーム同士です。「又石大学」vs「京畿・龍仁」も1戦。昨年も同一カードの準決勝が行われましたが、昨年は「京畿・龍仁」が競り勝ちました。今年も白熱したゲーム展開となり、「又石大学」が3−1と昨年のリベンジを果たし決勝進出を決めました。
【決勝戦/3位決定戦】

 決勝戦前に行われた3位決定戦は、「ソウル江東」が6−2とリードして進みますが、残り2分を切り「京畿・龍仁」の怒涛のゴールラッシュで6−5となります。そして残り時間わずかで第2PKを獲得。同点をかけたシュートはゴールキーパーのナイスセーブに阻まれ6−5で「ソウル江東」が激戦をものにしました。

 決勝戦は昨年悔しい思いをし、1年越しで決勝へと駒を進めた「public voice」と、こちらも昨年準決勝で涙を呑んだ「又石大学」の対戦となりました。序盤からお互いゴールへと迫りますがなかなか得点につなげることができませんでした。前半は0−0のまま終了しました。ハーフタイム「public voice」のベンチでは果敢に「いつもどおりやろう」という声が出ていました。後半に入り、その時はやってきました。右サイドの突破から中への折り返し。これを逆サイドでフリーの選手が落ち着いて決めて待望の先制点を挙げました。この後もお互い1歩も譲らない好ゲームとなり、「又石大学」の攻撃に耐え、遂に終了のブザーが体育館に鳴り響きました。選手たちはピッチで輪を作り、歓喜の瞬間を分かち合っていました。1−0で「public voice」が優勝しました。

 決勝戦終了後、閉会式が行われ、大会MVPには「public voice」の吉冨雄一選手が選ばれました。その後は参加全選手で記念撮影、韓国チームと記念撮影するなど、和やかなムードの中大会全日程を終えました。


京畿・龍仁

又石大学

京畿・平澤

光州

【韓国参加チーム】

ソウル江東


決勝戦前に記念品交換


決勝戦に記念撮影


互いの健闘を称えあう

記念トロフィーを受取るPublic Voice

大会MVP吉冨選手

【総評】
 今大会通じて韓国チームは、個々のレベルが高くなっていること、そしてチームとしての戦術、守備意識が非常に高くなってきたと感じた大会でした。守備に対する意識が強くなり、試合自体も均衡したゲームが多かったように感じました。また、ボールが無いところでの動きが出てきており、昨年よりもチームとしての戦術に大きな変化があったように感じた今大会でした。来年ますます良いチームが出てくることでしょう。また、例え韓国チーム同士でも、むしろその試合の方が激しく、時にお互いが詰め寄るシーンが見られるなど、非常に熱の入った試合が多い大会となりました。もちろん今後まだまだ発展を遂げていくだろう韓国チーム。これを民間レベルで支えていくためには、審判のスキルアップや、ルールの浸透といった部分がより求められてくるだろうと感じました。実際にプレーしていた選手も「ファールの基準が難しい」とコメントしていたように今後の課題でもあるようです。
 これで日本チームが2年連続で優勝に輝き、第10回記念大会に名を残しました。優勝した「public voice」の選手は「リベンジできてよかった」と話していました。第10回の節目を終えた「日韓親善フットサル大会」。来年ますますの発展を遂げて11回目を迎えられることができるよう切に願いたいと思います。

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あなたのチームにも出場できる可能性はあります!
強豪に挑むもよし、自分たちも実力を試すもよし、 歴史ある大会にチームの名を刻んでみませんか?
みなさんのご参加をお待ちしています。

■ 表 彰 写 真 ■


優勝したpublic voice


日本チーム全員で記念撮影

■日韓親善フットサル大会 開催の歴史

 第1回大会 (期日:1998年10月31日(土)、会場:洪川・フットサル競技場)

        優勝:ヨンソ(KOREA)、準優勝:大広ケリマッセ(JAPAN)

 

第2回大会 (期日:1999年12月11日(土)〜12日(日)、会場:ヨンチョン初等学校・室内体育館)

        男子/優勝:カスカヴェウ(JAPAN)、準優勝:ヨンソ(KOREA)

        女子/優勝:ヘブロン(KOREA)、準優勝:パラレッズ(JAPAN)

 

第3回大会 (期日:2000年10月28日(土)〜29日(日)、会場:漢陽大学校・室内体育館)

        男子/優勝:ウイニング・ドッグ(JAPAN)、準優勝:アンサン(KOREA)

        女子/優勝:パラレッズ(JAPAN)、準優勝:ヘブロン(KOREA)

 

第4回大会 (期日:2001年12月1日(土)〜2日(日)、会場:アンサン市・ガムゴル室内体育館)

        優勝:ヨンソ(KOREA)、準優勝:PELE(JAPAN)

 

第5回大会 (期日:2002年11月16日(土)〜17日(日)、会場:冨川市・室内体育館)

        優勝:森のくまさん(JAPAN)、準優勝:ガンソ(KOREA)

 

第6回大会 (期日:2003年12月6日(土)〜7日(日)、会場:冨川市・室内体育館)

        優勝:BFC KOWA(JAPAN)、準優勝:ガンソ(KOREA)

 

第7回大会 (期日:2004年12月11日(土)〜12日(日)、会場:冨川市・室内体育館)

        優勝:ソウル・ガンソ(KOREA)、準優勝:L.M.F.C(JAPAN)

 
第8回大会 (期日:2005年12月 3日(土)〜 4日(日)、会場:平沢市新韓中・高等学校内体育館)
        優勝:慶尚北道(
KOREA)、準優勝:CAFURINGA(JAPAN)

 
第9回大会 (期日:2006年12月 2日(土)〜 3日(日)、会場:龍仁市龍仁体育館)
        優勝:千駄ヶ谷FC(JAPAN)、準優勝:京畿・龍仁(
KOREA)
第10回大会(期日2007年12月 1日(土)〜 2日(日)、会場:龍仁市龍仁大学体育館/
龍仁体育館)
        優勝:public voice(JAPAN)、準優勝:又石大学(KOREA)

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